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対位法学習の方法

 

前述したように、「対位法」を学習するにあたって、様々な「理論書」や「手引き」が出版されたり、ネット上に掲載されていたりするため、そのどれを「信じればよい」かが迷うであろう。中には、お互いに異なる、時には真逆の「規則」や「禁則」が並べられていることさえあるだろう。「対位法」学習においては、恐らく他の音楽理論、いや広く学問体系一般にさえも、実際に学習、実習、実験した結果について、学習者(実験者)自らが「検証」し、自らの目的に応じたよい選択を行う必要がある。音楽の場合はやはり「耳」を使い、行った結果を演奏して、その結果(成果)を冷静に判断しなければならない。それゆえに、よりよい判断ができる「耳」を育てなければならない。とはいえ単に音を正確に聞き取るソルフェージュ力だけでなく、音の流れを「分析」したり、その流れに「反応」できる音楽表現能力も求められる。そのためには、繰り返し「結果」(成果)を検証していく必要があるだろう。

全ての記載された「規則」や「禁則」に従えば、よい答え(結果)が得られるのではないことを忘れてはならないだろう。本「手引き」も比較的「厳格」な「規則」を列挙しているが、適宜、「耳」を使って、学習者自己の判断力を持って理解していくべきであろう。言い換えれば、「対位法」技術は、個人の創作力が求められ、またそれを育てる「理論」でもあり、そういうことからも、一人一人異なる結果、異なる「理論」になっても良いのである。

 

「演奏」に際しては、既述したように、鍵盤楽器だけでなく、様々な音色、とりわけ音を保持できる、つまりピアノのように発音のときだけが明確なだけでなく、その持続の終わり、音の切れ目がはっきりする楽器を想定してもいいだろう。そのためには、今日一般的になっているパソコンの記譜用アプリ(ソフト)による「再生」は効果的であろう。なによりも反復して検証することができるのがいいだろう。もちろんその場合、機械の持つ「非音楽性」にも注意を払わなくてはならないだろう。

©2019 by Shimazu

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